今月のコラム


みなさんは瀬戸といえば何を思い浮かべますか?

一番に思いつくのは“せともの”だと思います。

今日はせとものゆかりの地、本業窯について紹介します!

 

瀬戸はやきものの歴史が千年もあります。

かつては瀬戸に住む8割の人々がやきもの関係のお仕事をしていたほど、古くからやきものと密接につながっていた地域です。

鎌倉時代あたりから、現在の本業窯の場所でのやきもの活動が始まり、江戸の後期になると、やきものは各地の権力者たちと結びつきを持っていきました。その後、庶民に器が広まり、現在のせとものへと繋がってきました。

 

今回取材した本業窯にはかつて14もの部屋があり、やきものの窯としては最も大きいとされています。

 

瀬戸のやきものの特徴として内側がツルツルで丈夫という点があります。これは1250℃にまで温度が上がる窯の構造と、瀬戸の粘土の質のおかげなのだそうです。

 

本業窯の窯は、「登り窯」という窯で、炉内を仕切り、斜面などの地形を利用する窯の形態です。自然の地形である斜面を生かし、炉内を一定に高温に保つことができます!

 

8代 半次郎後継 水野雄介さんが「やきものは使わなければ意味がないもの、本業窯は日常の食器として欠けや割れに強く、長く使い続けてもその魅力は失われず、むしろ使うほどに味わいが増します。」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。

 

実際に江戸時代の作品にはいくつか欠けているものがありましたが、ひとつひとつのやきものが、その当時の人々の日常を映し出しているようで、とても感動しました。

 

そして、本業窯の横には、カフェもあり、本業窯で焼かれたやきもので料理を楽しむことができます。

特に“宮ザキ園スペシャルセット”は、窯垣の小径をイメージした、宮ザキ園無農薬ほうじ茶・緑茶のみつ豆で、見た目も可愛らしく、甘すぎないお茶の風味が黒蜜の味を引き立たせてくれます。

さらに、セットで味わえる“三河わ紅茶“は、岡崎市で無農薬栽培されたお茶で香ばしい味わいでした!

原料までこだわった、唯一無二のカフェです!

このカフェは、水野さんが来てくださるお客様に、少しでもやきものや瀬戸の文化に触れてほしいという思いから始められたカフェだそうです。

瀬戸の良さが凝縮されたこの空間で、ぜひやきものにふれあい、おいしいお料理を味わってみてください!